久須美酒造
幾つもの緑色に囲まれた山間地、その素朴なうつくしさが、そのまま酒になっているようです。
初夏には蛍が舞い、夏の暑さが過ぎたころには黄金色の田圃に囲まれ、 冬は一面の銀世界に・・・
久須美酒造は、そのような恵まれた環境のなか、
天保4(1833)年から180年余りにわたって酒造りを続けてきた蔵。
日本の米作り・酒造りの将来を案じた六代目が、越後杜氏の長老から「この米で造った吟醸酒の味が忘れられない」と聞いたことから、執念で復活させた「幻の酒米 亀の尾」の話はあまりにも有名です。
しかし、七代目からそれぞれの工程と、強い麹造りへのこだわりを見聞くと、「亀の尾」のインパクトを超えるような気迫すら感じるのです。
米作り、精米方法、麹菌の蒔き方・・・
酒造りへのこだわりは全工程に渡って貫かれていますが、なかでもとりわけ麹造りへの想いは強く、伝統技術の研鑽と更なる技術の追求を惜しむことはありません。
久須美酒造は「立ち上がりが良く、ふくらみがあり、切れのよい酒」を“良酒”としています。
その“良酒”を実現するため、現在七代目となる蔵元は、徹底的に米麹を敬い、その特性を活かしきる、酒の「本質」を掘り出すかのような酒造りをしているように思えます。
そこから生まれる酒には、料理によって酒の味わいが変化するような、まるで料理に酒を合わせるのではなく「酒が」料理に合わせていくような感覚になるものも。
久須美酒造の酒は、蔵人全員で感覚を研ぎ澄ませて自然とセッションするところから生み出され
もしかしたら、180年のときを経て、“日本酒”という名称では括りきれないような領域にあるのでは、そんな風にすら、感じるのです。
新し屋おすすめの呑み方
・清泉 吟醸 上品な酸味と甘みが爽やかな吟醸酒。ぜひぬる燗でもお試し下さい。
・清泉 七代目 七代目が「野に咲く花のような酒」を目指した、透明感のある酒。常温が一番のおすすめですが、ふんわりとお燗してみても。
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